ICL(近視矯正手術)

近視について

皆さんの周りにも視力が落ちているお子さんを見かける頻度が増えていませんか?

近年スマートフォンやタブレット端末の普及、あるいは外で遊ぶ機会が減り24時間の生活の中で近くを見る時間が相対的に増えています。それに伴って、例えば東京都内の小・中学生のおよそ8割程度が近視になっていると言われています。

今までは、見えなくなれば眼鏡を作ればいいだけのことと思われる方が多数派を占めていましたが、8割もの方が近視となればこれも一種の目の病的状態と考えて何らかの進行予防策を講じる必要性があります。なぜなら、近視を持っている方のおよそ12割が強度近視という、眼鏡やそのほかの助けがないと生活がなりたたない状態にまで進行しているからです。

近視の原因と予防治療

近視の原因と考えられている要因は、遺伝的なものと環境的なものの二つがあります。

遺伝的というのは、子供が近視になる確率は片親が近視の子供はおよそ2割増し、両親共に近視の場合はおよそ8割増しとなることが知られています。その結果、自分の近視が強いと感じている親が自分の子供に近視治療を受けさせたいと受診するケースが年々増えています。

一方環境的要因は、スマホなど現代人の宿命として近くを見る頻度が急増していることが主な要因として考えられます。以前は、勉強をたくさんする子供、本をたくさん読む子供は近視になりやすいと思われていましたが、現在ではスマホ、タブレット、ゲーム(近視悪化3要素)が主な近視の悪化要因として、親の共通した認識に変化してきています。近くのものに長時間ピントを合わせ続けることで目の奥行きの長さ(眼軸長)が伸び近視化すると考えられています。なかなか、遺伝的要因に治療を施すことは難しいですが、環境要因に基づく近視はこの近見作業による眼軸長の伸長を抑制することが治療になります。そこで当院では、近視進行抑制効果を期待して以下を処方しております。

アトロピン0.01%点眼薬

アトロピン0.01%点眼薬のグラフ

シンガポール国立眼科センター(SNEC)の行った臨床研究によれば、以下のグラフのようにアトロピン点眼薬を点眼した子供のほうが、そうでなかった子供に比べて2年かで近視をおよそ1/3程度抑制していたことがわかりました。アトロピンは決して近視を止めたり治したりする薬ではありませんが、長期的に使用することで近視化した目の眼軸長の伸長を抑制する効果があるものです。副作用もほとんど見られず、低学年から1日1回寝る前に点眼をします。

ケルセチン含有サプリメント:ロート・クリアビジョン®

ケルセチン含有サプリメント:ロート・クリアビジョン®

近頃は、全国的にみても外で遊ぶ習慣が減りつつあります。一説によれば小学生の外遊びの平均が30分前後とほとんどが屋内で過ごしているようです。現在新型コロナウイルス感染症がこの傾向に拍車をかけています。屋内ですることと言えば、やはり先ほどの近視悪化3要素(スマホ、タブレット、ゲーム)となりがちになり、どうしても近視になりやすい習慣が形成されつつあります。太陽光のもとで外遊びをすることで、眼軸長の伸長を抑制する遺伝子が活性化されることが知られており、それと同等の作用が認められたものがケルセチンと言われる成分です。ケルセチンを摂取することで、外遊びができない環境でも外遊びと同じ近視抑制効果を得られます。(効果には個人差があります。)

眼内コンタクトレンズ(ICL)

眼内コンタクトレンズ(ICL)

眼内コンタクトレンズ視力矯正(ICL)

眼内コンタクトレンズ(ICL)とは、レンズを目の中に挿入することによって近視や乱視を矯正する視力矯正手術です。
20年以上の歴史を持つ手術で長期的に視力が安定する安全な手術として確立されています。

レーシックでは、レーザーで角膜のカーブを調整して近視、乱視を治療しますが、一定の割合でドライアイや近視の戻りが発生することがありました。ICLはインプラント手術ですので、それらのデメリットを克服しています。またレーシックは一度削った角膜を復元することができませんが、ICLは万一の場合は摘出して元に戻せるのが大きな特徴です。

メリット・デメリット

ICLのメリット
  • 裸眼での生活
  • ドライアイになりにくい
  • 視力の長期維持に優れている
  • お手入れ不要
  • 目に優しいレンズ素材で半永久的に使用できる
  • 万が一の場合は摘出して元の状態に戻すことができる
デメリット
  • 術後1週間ほどは、炎症などで視力が変動する場合がある
  • 充血・かすみが一時的に現れる場合がある
  • 夜間や暗い中で光を見た際、まぶしさを感じる場合がある
  • 手術後一定期間は、次のようなものに制限がかかる
  • <運転、運動、プール、シャワー、入浴、たばこ、飲酒など>

当院のICLについて

当院では初診から手術、術後のアフターフォローまで
一貫して全て院長が行いますので、安心してお任せください。

当院はICLの認定施設です。
手術の方法などはSTAAR®SURGICAL(バナークリック)にて確認できます。

STAAR SURGICAL

当院院長がICLの解説をしています!

ICLインストラクター認定証
当院院長 大野隆一郎

使用するレンズについて

眼内コンタクトレンズ(スターサージカル社製)

ICL(スターサージカル社製)

当院で行うICLでは、すべてスターサージカル社製のレンズを使用します。 現在、日本国内でもICLのレンズは何種類か流通していますが、スターサージカル社のレンズは国内で唯一厚生労働省から認可を受けています。 レンズはコラマーというコラーゲンを含む生体適合性の高い素材でできています。そのため、目の中に入れても異物感を感じず、拒否反応を起こしにくいという特徴を持っています。

費用

ICL(近視のみ):560,000円(税込)
ICL(乱視あり):610,000円(税込)
※なお、ICLの場合にはクレジットカードが使用できます。

院長からのアドバイス

どなたでも「裸眼で生活したい」と思っているのではないでしょうか。コンタクトレンズやメガネを常につけている方はなおさらだと思います。 ただし、角膜矯正手術が必要となると踏み切れないかもしれません。しかし、手術後の快適さは、心配を上回る効果が期待できます。 コンタクトレンズやメガネで非常に不便を感じている方、また「裸眼で生活したい」と望まれている方は、一度ご相談いただければと思います。

患者様からの体験談

国連職員としてアフリカ・シオラレオネで人道支援にご活躍のR.Iさん(28歳女性)のからICL手術体験談をお寄せいただきました。

10年以上ハードコンタクトレンズを使用していましたが、その手軽さから視力矯正手術を検討しておりました。先生と相談の上、眼内コンタクトレンズ視力矯正(ICL)の手術を行いました。海外からの一時帰国中ということもあり、限られた時間の中、診断、手術の手配、施術、経過観察など大変配慮していただき感謝しております。 術後は今までの生活とは一変し、朝起きた瞬間からハッキリ物が見えること、ハードコンタクト着用時に悩まされていたドライアイが無くなったことに感激しています。手術に対する不安はありましたが、可逆性などのメリット及び手術のリスクなどのデメリットを説明していただいたおかげで、納得して臨むことができました。

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