小児の近視について
2024.09.06
最近続けて2人の小学生が近視治療を希望され受診されました。二人とも小学生高学年ですが測定するとすでに大人顔負けの強度近視で眼鏡の矯正なしでは生活ができない状況でした。ご両親が、近視の進行を止められないものかと当院で開始したレッドライト治療を知っての受診でした。レッドライト治療はおよそ8~9割の確率で近視の進行を抑制する画期的な治療ですが、視力を回復する治療ではないため近視の程度は維持したままで治療中も眼鏡やコンタクトレンズ装用は必要です。また、もう一つの近視治療であるオルソケラトロジー治療の適応度数もすでに超えてしまっていて最適な治療を提供することが難しい状況でした。どちらのお子様を診察していてももう少し早い近視の軽い段階で受診していただけなかったものかという惜しい気持ちがぬぐえませんでした。最近では小学校低学年から近視になるお子様が増えており、近視の初期段階でレッドライト治療を介入できれば高学年になって後悔しなくて済むことが可能になると予想されます。例えばご両親が近視が強いとか、お子様が勉強・読書が何よりも好きだとか、近視になりそうな要素があってすでに学校検診で眼科受診を指摘されるようであれば、是非眼科に早めに来ていただきお子様の将来の視力のことを相談していただきたいと切に思います。
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レッドライト治療のお知らせ
2024.05.17
海外で87%の近視進行抑制効果が実証されているレッドライト治療を当院でも開始します。特に、親が強い近視を持つお子さんで小学校低学年から近視を指摘されているお子様がよい対象になります。現在ある視力を維持するための有効な治療法と期待されています。ご関心のある方は是非当院へお問い合わせください。
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インフルエンザとアデノ 同時流行
2023.10.23
先週インフルエンザ発症後充血目ヤニで受診された幼児が検査の結果アデノウイルス(はやり目)にも感染していることが判明した例がありました。アデノウイルス(はやり目)は眼の症状のみで回復しましたが、ニュースでも取り上げられているように現在小児を中心にインフルエンザそアデノウイルスが同時に流行していることが現実として理解できた例でした。
アデノウイルス(はやり眼)はコロナ同様抗原検査で感染判定ができます。治療は対症療法の点眼薬でのみですが充血眼脂が出たら他の方への感染を広げないために早めに受診をして判定を受けるようお勧めします。
インフルエンザは、今年から当院でも練馬区ワクチン接種を開始しましたので是非早めのワクチン接種で対策をしてください。予約は電話でお受けしております。
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アデノウィルスにもご注意を
2023.09.28
昨今 コロナウイルス インフルエンザウイルスの流行の陰に、アデノウィルス感染も広がりを見せております。通常小児の発症が多いですが、発熱を伴う咽頭結膜症状(喉の痛みや結膜炎)が見られます。2週間程度前から当院にも結膜炎症状の患者様でアデノウィルス陽性者が増えてきております。空気感染はせず目ヤニをを介して感染していくものです。これまで通り手洗い消毒をこまめに心がけてください。
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20-20-20ルール
2022.11.24
最近イギリスの研究発表で、パソコン業務にあたる複数の成人に対して20分画面を見つめたら20フィート(約6m)離れたものを20秒間見つめるよう試したところ、仕事を終えた時点での眼精疲労が軽減していたという報告がありました。
一度パソコン画面やスマホ画面を見始めると自分の意志で止めるまで断続的に見続けてしまいます。成人の場合はこれが眼精疲労に、子供の場合はこれが近視の悪化につながってきます。
コロナ禍でオンライン生活が大人も子供も日常化し、これらの症状が顕著に悪化していることは周知のことですが、いざその対策となると具体的なものがありませんでした。
意識して20-20-20ルールを自分に課すことで、上記の改善が期待されます。ちなみに中国ではすで定期的に子供に遠方を見る指示を出すようにSNSで連絡を入れるシステムを導入したら近視の進行が遅くなったという実証実験が行われました。
遠くを見ることが目のピントを合わせる筋肉の最も有効なリラックス方法です。是非皆さん自分の日常習慣に取り入れてみて下さい。
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花粉症の季節到来
2022.03.14
長かった今年の冬もいよいよ去って一気に気温の上昇が顕著になりそれとともに花粉症症状が悪化しています。まだ大丈夫と思う時期からの治療が大事とされています。悪化する前に受診をお勧めします。
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久しぶりの雪景色
2022.01.11
1月6日は思わぬ大雪警報でクリニック周辺も久々に10cmの積雪でした。当院の屋上庭園もご覧の雪景色になりました。北側に面しているので数日この景色が楽しめました。かつて大雪だったときはスタッフが勇んで雪だるまを作っていましたがさすが数年たち皆さんその元気がなくなったのか今年は雪だるまの出現はありませんでした。
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コロナと近視
2021.12.25
最新の眼科学会からの報告で、コロナのパンデミック前と後で学童の近視傾向が大きく変化したようです。特に8歳前後のお子さんの近視への移行が加速したとありました。タブレット端末をはじめとした近見作業が常態化してきていることと外遊びの時間が極端に減少したことに起因するようだとの分析がありました。そして、今回改めて分かったことっは、近視は社会情勢に大きく影響を受けることです。したがって子供の視力を守ろうとあえて意識しなければ今後子供の近視人口は増加の一途をたどるでしょう。近視治療を専門とする眼科医としては今後学校行政を巻き込んだ啓発をしていかなければいけない時期に来ていると痛感しています。
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テレワークと眼精疲労
2021.10.07
練馬区の1日のコロナ陽性患者数がようやく一桁になってきました。すでに第6波の懸念がありますが、陽性者が少なくなれば毎日の診療で患者さんと30cm程度に近づく身としてはやはり緊張感が違ってきます。さて、コロナの自粛中リモートワークでパソコンが主な仕事ツールとなった人が多く中高年の方の老眼症状を訴える方が増加しています。本日も、リモートワークになってから眼精疲労によると思われる肩こりと頭痛を訴えて受診された方がおりました。そうした方の共通してお話されるのは、会社での仕事と違って、時間のメリハリがなくなり休憩時間をとらずに画面を見続けるようになっているということでした。通勤時間中に遠方を見るチャンスも減少し、目のピント調節をつかさどる筋肉(毛様体筋)が過度に緊張を強いられている様子がうかがえます。こうした方には、パソコンを長時間見えていても疲れが軽減するように中間距離にピントが合わせやすい中距離用の眼鏡を近用眼鏡と合わせて処方しています。その際に、眼精疲労のためにも軽い体操、肩の凝りをほぐすような体操と目を温めていただくようお話させていただいております。やはり眼も使いっぱなしは良くありません。仕事の効率のためにも目に優しいお手入れをお願いします。
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子供の視力が危ないです
2021.09.07
今年の夏休みある変化に気づきました。当院では希望する小学生から中学生に近視進行抑制のための点眼薬(アトロピン点眼0.01%)を処方し3か月ごとに視力をチェックしています。その定期検査で今回の夏休み中に受診した子供たちの視力が3か月前と比較して低下している例が全体の半数程度確認できました。通常点眼効果もあって1年くらいは近視の大きな変化を抑制出来ていたのですが、今回たった一回のインターバルでのこの変化に少し違和感を感じました。この間子供たちは新しい学年になって一学期を過ごし、緊急事態宣言下の夏休みを過ごしていたわけです。昨年もコロナ禍ではありましたが昨年はあまりそういう実感がなかったため、可能な限り同行している親に生活環境を伺ってみるとある変化がありました。すると昨年よりも今学期はタブレットによる学習が昨年より増えていたようです。リモートの有無にかかわらずタブレットによる学習環境が昨年より充実してきた証だと思います。さらに猛暑と外出自粛で遠方を見る機会が極端に奪われ子供たちの視点は昨年以上に近方へシフトしたようです。学校医を受け持っている近隣の中学生で昨年度で40%が0.7未満の視力でしたが、この様子では今年度以降は半数が0.7未満になるのではないかという予想が出来てしまいます。これは例えば、人口の半分が矯正なしに運転免許が取得できなくなる数値です。近視の不便さは近視になってみないとなかなか理解されません。一度近視になった目は元のように裸眼では快適に見えなくなってしまいます。学校の授業や部活動で不自由を感じている子供たちが増えている現状に憂慮せざるを得ません。視力を落とした子供たちはアトロピン点眼をしていたことでしていない子供よりも変化の割合を少なく抑えられていたのも事実です。今後この辺の変化をデータとしてまとめたいと考えています。
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